手や指先に痺れや痛みが出るのは、実は手や指先に障害が起きているわけではなく、体全体のバランスを崩している事が原因の可能性があります。
特に、手や指先の痺れといった症状は、「胸郭出口症候群」を疑っても良いかもしれません。
ここでは、胸郭出口症候群とは何?から具体的な症状例、予防ストレッチの方法について、動画を交えて解説していきます。
胸郭出口症候群とは
最初に、胸郭出口症候群とは何?から解説をしますが、上腕や肩の運動、指先の感覚といった神経や動脈が異常をきたした事で起きる手や指先に痺れが出る症状です。
胸郭というのは、感じのごとく「胸を覆うもの」と言われていて、いわゆる鎖骨のあたりから、肋骨を覆う胸全体を指す言葉になります。
この胸郭の出口(腕から先へというイメージをして頂ければと思います)が異常をきたしているという事から、胸郭出口症候群という言葉は成り立っているそうです。
診断によっては、肩こりとして治療を行われる事もあり、勘違いされやすい事もありますが、胸郭出口症候群の症状をしっかりと見極め、診断され、適切な治療を行えるように、最初のカウンセリングはとても重要だと言えます。
胸郭出口症候群の症状と原因
つぎに、具体的な症状と原因についてですが、3つの原因が挙げられますが、どれもすべて症状としては手や指先の痺れ、腕全体の痺れといった症状になるのが特徴です。
そのまま放置しておくと、握力の低下や日常生活に支障を与える事が考えられます。
胸郭出口症候群を引き起こす原因としては、
- 首の筋肉が固まっている事で、指先や手に痺れを引き起こすパターン ストレートネックの人に多い。
- 肋骨と鎖骨の部分で圧迫されて、手や指先に痺れを引き起こすパターン リュックを背負う人に多い。
- 胸の筋肉が固まって、手や指先に痺れを引き起こすパターン 手をあげるつり革をもったり、雑巾拭きなどをしている人に多い。
3つ挙げられます。
胸郭出口症候群の予防ストレッチ
胸郭出口症候群の予防ですが、一番の原因は「姿勢」にありますので、姿勢矯正をして予防する事が望ましいです。
本格的な治療は、姿勢矯正専門の整骨院や鍼灸院で行う事がおすすめですが、日常でも取り組めるストレッチもありますので、合わせて日頃のケアとして取り入れて頂くのも良いかと思います。
ここでは、動画を交えて解説したいと思いますので、参考にして下さい。
- 椅子にかけて、首の筋肉を緩めるストレッチを行います。
- 左手で、右肩を押し下げ、首を左に曲げて10秒キープ。
- 左右変更し、同じように10秒キープして下さい。
- 傷みの出ない範囲で、首が伸びてるなぁと感じる程度でOKです。
- 次に鎖骨のあたりに手を当て上斜め方向を向いてストレッチを行います。
- こちらも左右変更して、同じように10秒キープして下さい。
以上をデスクワークや家事の合間に行って頂ければと思います。